idea factory from newspaper 2003 11 20
円高(appreciating yen)
円高と言っても、本当は、ドル安が現実である。
ドルは、他の主要通貨に対しても、安くなっている。
以前、アメリカの大学教授が言っていたように、
日本政府が、ドルを買い支えているうちに、
資産を、ユーロや金に換えておく方が安全かもしれない。
ともかく、ドルは、警戒水準になってきている。
おそらく、適度なドル安はなく、
ドル安が始まれば、ドル急落に結びつく。
それにしても、日本政府には、ドルを買う軍資金が、なくなってきたのではないか。
そうすると、アメリカ国債を売却して、ドル買いをするのか。
しかし、アメリカ国債を売却すると、どうなるか、知っていますか。
昔は、「有事のドル買い」だったが、
今は、「有事のドル売り」となった。
今回のドル売りのきっかけは、新聞記事によると、
アメリカ財務省が発表した9月の対米証券投資統計とのことです。
それによると、海外投資家が、
アメリカ株式やアメリカ政府機関債の売り越しに転じたことが判明した。
そして、運が悪いことに、
アメリカの投資信託の不正問題があります。
これが、今後、拡大すれば、大きな問題となります。
ともかく、ドルは、警戒水準になってきている。
「私たちは文字どおり、借りた金と、借りた時間に頼って、
毎日を過ごしている」
1985年2月20日、ポール・A・ヴォルカー